被災地の子どもの居場所をつくる学習支援「学びーば」からさまざまな活動のプラットフォームへ
「学びーば」の前身となる鶴見大学の1995年の阪神・淡路大震災での活動
1995年の阪神・淡路大震災(兵庫県南部地震)の際に現地支援活動を展開していたSVA(シャンティ国際ボランティア会)有馬実成事務局長(当時)の働きかけに鶴見大学高崎直道学長(当時)が応じ、鶴見大学や愛知学院大学、駒澤大学などの関連大学から多くの大学生が神戸へ派遣されました。
鶴見大学も学校を挙げて学生募集と選抜、装備などの活動支援を行い、教職員派遣も含めた継続的な活動を行いました。全国から100万人を超えるボランティアが神戸に入り、のちに「ボランティア元年」と呼ばれています。
この震災は災害救援活動を担うNPO/NGOの発足と災害支援ネットワークの構築、NPO関連法案の設立、建築基準法の改正など社会現象として大きなムーブメントの契機となりました。鶴見大学のOBやOGらもこれらの活動に参加し、現在まで連綿と国内各地での災害支援活動は続いています。鶴見大学としての当時の活動は大学発刊の冊子「なにかできることを」を御参照ください(写真①)。

2011年東日本大震災における学習支援活動「学びーば」発足の経緯
鶴見大学学生ボランティアチームは、2011年東日本大震災の発災を受け「自分たちにも何かできることがあれば」という学生の声をきっかけに立ち上がりました。
歯学部生を中心とした有志は、発災翌日にはボランティア活動の希望を大学に申し出て、募金活動や電力使用量削減推進活動を始めました。教授や事務局を交え開かれた意見交換会に参加した歯学部OBの植草康浩が阪神・淡路大震災以降、いくつかの被災地でSVAと災害救援ボランティア活動に継続的に取り組んでいた経緯から、気仙沼市で支援活動を展開していたSVA現地事務所を訪れることが決定しました。
現地避難所では、全国から送られた物資は充分でしたが、限られたスペースで生活を続けたため親子双方のストレスや子どもらの学習の遅れが心配されていました。これらにより現地支援活動プロジェクトとして子どもへの学習支援プロジェクトが挙げられ、2011年の夏より大谷小学校において学習支援「学びーば」が実現しました。
「学びを通してふれ合い、子どもたちがイキイキと過ごすことができる場所づくり」を目指し、勉強だけを目的とはせず、学校の教室を借りて子どもの宿題を一緒に行ない、あるいはまた学生の手作り教材に取り組んでもらうほか、イベントを企画するなどの活動を行っています。
宮城県気仙沼市での「学びーば」終了と熊本県益城町での活動
宮城県気仙沼市本吉町の大谷小学校において学習支援「学びーば」を中心とする活動を行いました。活動を評価する周辺校からの要望に応える形で、2012年度冬季からは二校での開催となりました。気仙沼市での活動は震災当時一年生だった児童が小学校を卒業するのを期に通算14回の活動を終了しました。現地では本学学生、他大学学生、高校生、教職員、社会人、僧職者が参加し延べ2500人以上が参加しました。
2016年の熊本地震発災を受け、熊本県益城町立飯野小学校でも活動を開始しました。鶴見大学と気仙沼での活動から協力関係にあった横浜創英大学、現地の九州看護福祉大学や熊本大学の学生らとともに2016年8月に「学びーば」を開催しました。
2017年夏、2018年夏・冬と活動して鶴見大学主体の活動は終了し、2019年からは現地大学生を主体とした活動となりましたが新型コロナウィルス感染拡大を受けて終了となっています。
そのほかの活動としては2013年台風26号の被害を受けた伊豆大島、2015年関東・東北豪雨の被害を受けた茨城県常総市、2018年西日本豪雨の被害を受けた広島県・岡山県、2023年豪雨被害のあった秋田県に災害救援ボランティアを派遣しています。
